こんにちは、歯科医師の南里(なんり)です。歯科医院の診療室からお伝えする、健康への風景。
先週の日曜日、
所属している小児矯正グループの年次集会で、ポスター発表を行いました。
一般的に学会では何をするかというと
その分野に属する会員が自分の研究や
成果を発表し、その科学的妥当性をオープンな場で検討論議する。また会員の交流の役目も果たしています。
自己や他人の診療を振り返り学んだり
新しき知見を得る場でもあります。
自身の発表にあたり
初診時からの診断資料、診断、経過、考察をまとめていくわけですが、
歯科矯正治療というものは少なくとも年単位で進んで参りますから
数年分の資料を整理します。
特にこの小児矯正では
歯並びだけでなく、顔つきが変化していくことに特徴があり
写真は経時的に比較できるよう高いレベルで要求されます。
発表に先立ち、長いスパンでの写真や資料を振り返ると
日常の診療では気付けなかったこと
に気づかされます。
歯科医療は人を扱う科学でありますから
そこには圧倒的な事実しかありません。
症例と向き合う事は、治療過程と治療結果を出した自分を客観的に見ることになります。
また、発表して
人前で評価を受けることは
自分の財産にもなります。
人は人で磨かれる。
ありがたいことです。